こんにちは!
韓国外大院卒、在韓ブロガーの杏です!
今日は、私が一生懸命韓国語を勉強していた時代に
とても役に立った韓国語の本をご紹介していきたいと思います。
その名も
「翻訳者のためのウリマル勉強」
(번역자를 위한 우리말 공부)
ウリマルというのは、韓国語で「私達のコトバ」なので、韓国語のことを指します。
この記事では、あえてウリマルを「韓国語」と訳さず、「ウリマル」と音で表現しようと思います!
この記事は、
・韓国語で本を読んでみたい!
・韓国語を翻訳するに必要なスキルは?
という方のために、「翻訳者のためのウリマル勉強」書評をしていきたいと思います。
この記事で、どんな本か知り
是非お手にとって、何度も何度も繰り返し読んで
韓国語のレベルをアップさせましょう〜〜〜!
ではゴゴシン!
「翻訳者のためのウリマル勉強」書評
この本は、韓国語での作文、または執筆活動を目指している人たちに
授業を開いている方が書かれた本なので
いわば、韓国語のスペシャリストの文章が読める
貴重な本なのです!!
内容ももちろんですが、正しい韓国語を読むということは語学の勉強には欠かせないですよね。
文章の流れ、起承転結、言い回し、などなど。
韓国語のリズムを感じられます。
目次
2章 用語を扱う
3章 脈略を探る
4章 文章を整える
5章 文法知識を身に付ける
6章 背景知識を活用する
どの章も気になりますねえ〜〜!
1章:良い文章の選び方
「1章、いい文章の選び方」では、いい文章の見つけ方、見分け方を具体的な例をあげて教えてくれます。
良い文章は、
・テーマがはっきりしている
・出処が正確
・根拠が十分
・責任がはっきりしている
と根拠づけられています。
その中で
責任がはっきりしている文の例として
全ての話がそうだろうが
特に推理小説を読む時は、登場人物の名前や地名に対する正確な理解が必要だ。
모든 이야기가 그러하겠으나
특히 추리 소설을 읽을 때는 등장인물의 이름이나 지명에 대한 이해가 있어야 한다.
上の文章は、「全て」という表現を、筆者が責任を負えていないことになります。
この場合、
ストーリーの大きな流れだけを把握するだけでも良い普通の小説とは違い
推理小説を読むときは、人名や地名を正確に理解して読まなければならない。
이야기의 큰 흐름만 따라가도 무방한 보통 소솔과 달리 추리 소설을 읽을 때는 인명과 지명을 정확히 이해하고 넘어가야 한다.
このように、「いつも」「どこでも」「なんでも」のような副詞を使うときは注意が必要。
また、「他の人もそうだろう」と決めつけずに、自分の話だけを書くのが問題にならない文章の書き方だ。
ということです。
いい文章を書くためには、まずいい文章を知ることが必要なんですね。
2章:用語を扱う
私が面白かったのは、2章の「間違って書かれた言葉を分析」のところで
‘smile’ は、韓国語’미소’と訳すのは間違いだ。
それをしてしまうと、’big smile’ を訳すことができないからだ。
’미소’は、韓国語で「小さな笑い」を指す言葉なので、’smile’を「小さな笑い」と訳すと、’big smile’は、「大きな小さな笑い」となってしまうからだ。
という書き出しから始まるんですが、
これきっと韓国語の勉強を始めた人なら、一度は思ったことがあるでしょう。
そのうち韓国語に慣れてきて、「笑顔」を ‘활짝 미소를 지었다’とか疑いもなく訳すんですけど笑
最初のその違和感って、無くしたくないなって感じた問題提起でした。
この章ではその後も、一見細かいな!っていう違いを提起していくんですが
この細かさたるや、翻訳に必要なもので
翻訳家たちが、一行で何時間も悩むっていうのがよくわかる文章になっています。
3章:脈略を探る
3章では、脈略から翻訳することの大切さが書かれています。
日本人で初めてノーベル賞を受賞した
川端康成の「雪国」の韓国語翻訳が時代を経て変わっていること。
ああいう文学は本当に難しいと思います。。。
日本人が日本語で読んでも、一回目は「?」なのに
その「?の行間」をどう訳すのか。
そのまま訳すのか、はたまた説明しながら訳すのか、という点で、
私たちが国語の授業で暗記したあの文章
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」が、
昔は「국경의 긴 터널을 빠져나오자, 설국이었다.」
でしたが今は「긴 터널을 지나 지방 경계를 넘자 눈의 고장이 펼쳐졌다.」
となっているそうです。
「国境」と「雪国」の「国」の意味が原文の脈略に合うように改善されたということでした。
ウーン、ムズカシイ。ケド、オモシロイ。
4章:文章を整える
4章は文章単位でしっかり確認するということ。
これは日本語でも同じですが
主述の整った文章、客観的表現、主観的表現の区別、無駄な単語がない文章、などなどの韓国語版が説明してあります。
5章:文法知識を身に付ける
5章は、文法と記号を正しく使いましょう、ということで
具体的に間違えやすい文法が紹介してあります。
特に日本語とは違う、따움표(“,’)や 쉼표(,), 즐표(-), 괄호(())等の使い方についても
詳しく説明してあります。
6章:背景知識を活用する
これは、翻訳の際に必要な知識となります。
訳注の付け方、解説の書き方の説明です。
中でも私が心に残った文章は
「良い翻訳者は、一般の読者が簡単に理解できる用語で文章を書く。軽い表現に、重いメッセージを込める。」
何よりも、「読者が理解すること、理解しやすい文章」が、翻訳の基本だった、と
今一度感じさせてくれる章です。
韓国語の本を読む時に、大切なこと
韓国語の本を読むときに大切なこととして
多少わからない単語があっても、読み続けるということです。
きっとこの本を手にする方は
わからないからいちいち調べるレベルが終わった方だとおもいます。
わからない単語があっても、とりあえず読み進めてみると
前後の文脈でなんとなく意味がわかったり、知っている単語と似た感じで
もしかしてこういう意味かも!という閃きに出会います。
もし閃かなくても、日本語で読んでいても知らない熟語や単語、読み方がわからない漢字などは
飛ばして、わかった雰囲気で読むでしょ?
そんな風に、わかってるつもりで読んでいけば、
大まかな文章の理解にはさほど差し支えありません。
もちろん、課題や勉強となったらすべて調べるのがベストですが
読み物として韓国語と触れ合っているときに
わからない単語すべて調べていたら、読書どころじゃなくなっちゃいますからね。
気楽に入るのが一番です
今日ご紹介した本はコチラ
在韓ブロガー。1ヶ月→1年→大学院留学を経て、韓国で正社員をしています!
韓国外大院→OL、ソウル、日韓夫婦、在韓7年目、映像翻訳7000時間以上、日本語韓国語先生、杏は旦那の苗字から取りました。
韓国旅行、韓国語勉強、韓国美容、韓国ミュージカル、推し活について書いていきます!
コメント